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解決事例

空き家の処理を成年後見人となった弁護士に対応してもらえたケース


相談者は、認知症で施設に入所した叔母の財産管理のことで困っていました。

叔母には夫も子もいなかったため、相談者がやむを得ず面倒を見ていました。

特に困っていたのは、叔母が一人で暮らしていた自宅のことでした。

叔母が施設に入所した後、空き家になったため、建物の状態が悪くなる一方でした。

また、築年数のかなり古い建物であったため、近隣に被害を及ぼすような事故が起きないか、相談者は不安に思っていました。

預貯金や生命保険の管理についても負担を感じていたことから、弁護士に相談することにしました。

※守秘義務の関係上、適宜実際の事例を修正しております。


解決の流れ

相談者から依頼を受けた弁護士は、家庭裁判所に対し、相談者の叔母について成年後見人の選任を求める申立てを行いました。

その結果、当事務所の弁護士が成年後見人に選任されました。

弁護士は成年後見人として叔母の財産を引き継ぎ、財産管理を開始しました。

そして、最も懸念されていた空き家について、弁護士は裁判所に対して売却の許可を申し立てるなどし、売却に向けて手続きを進めました。

その結果、古い空き家を取り壊した上で売却することができ、売却で得たお金については、叔母の今後の入所費用等に充てることができました。

相談者が相談をした後、成年後見人の選任申立て手続きなどを経た上で、空き家の売却処分がなされるまで、おおよそ6ヶ月の期間を要しました。

その後の日常的な財産管理も全て成年後見人となった弁護士が対応したことから、相談者の負担は大きく軽減されることになりました。

弁護士のコメント

空き家は社会的問題にもなっていますが、放置し、第三者に被害を与えるような事故が発生すれば、損害賠償問題になりかねません。

そこで、早期に売却するなどの対応が必要となりますが、認知症が進行した場合、本人が売却手続きをすることはできません。

そのため、本人に代わって成年後見人が不動産の売却手続きを対応することになります。

しかしながら、成年後見人の選任については家庭裁判所への申立手続きが必要になるため、申立書類の作成や必要資料の収集をしなければなりません。

また、居住不動産の売却のためには家庭裁判所の許可が必要となるため、成年後見人となる者も専門的な対応をしなければなりません。

いずれにせよ放置すれば上記のようなリスクがある上に、日々の財産管理も負担となることから、まずは弁護士へ相談することを検討するのが良いでしょう。