離婚問題・交通事故・企業法務(顧問契約等)に強い、札幌とくみつ法律事務所


法律コラム

在宅捜査を受けている場合に弁護士に相談するタイミング

2018年08月08日

在宅捜査はいつまでも続くわけではない

刑事事件の捜査がなされる場合、必ずしも逮捕や勾留の手続きによって身柄を拘束された状態が続くわけではなく、在宅のまま捜査がなされることがあります。

在宅捜査は、普段の生活を送りながら、任意の呼び出しがあった際に、警察署や検察庁へ出頭して取り調べを受けるという形になります。

身柄が拘束されたまま取り調べを受ける場合と異なり、在宅での捜査は比較的ゆっくりと進行することも多いです。

在宅捜査を受けている方から、「なかなか警察からの呼び出しの連絡が来ないのですが」という相談を頂くこともよくあります。

しかしながら、ゆっくりと進行しているからといって在宅捜査がいつまでも続くわけではありません。

何も対応しないままただ捜査が進行するのを待っていると、後で大変な後悔をすることになるかもしれません。

 

刑事弁護活動は早ければ早いほど良いケースがほとんど

上記のとおり、在宅捜査はいつまでも続くわけではありません。

通常、警察での捜査が完了すれば検察庁に事件が送られますが(送検)、その後、検察庁で想像以上に早く処分が下るということもあります。

弁護士に刑事弁護を依頼する場合、弁護人(刑事弁護を行う弁護士の立場を「弁護人」と言います。)はこのような限られた時間の中で刑事弁護活動を行うこととなります。

したがって、弁護士への相談が遅れれば、方針の検討や準備などを含む弁護活動を十分に行えない恐れが生じます。

逆に、早い段階で弁護士へ相談すれば、相談を受けた弁護士としても余裕を持って対応することができます。

逮捕勾留によって身柄を拘束されている場合は当然ですが、在宅で捜査を受けている場合であっても、早期に弁護士へ相談されることをお勧めします。

 

被害者がいる刑事事件は特に対応に注意

事実関係に争いの無い場合、刑事事件の対応で最も重要なのは、被害者への対応です。

刑事事件の中には、覚せい剤の自己使用など、被害者のいない犯罪もあります。

しかし、被害者のいる刑事事件においては、被害者との間で示談が成立しているか否か、その示談内容はどのようなものかなどの点が、最終的な処分の決定に大きく影響します。

また、加害者自身の更生のためにも、被害者に対してきっちりと謝罪し、必要な賠償を行うことは重要でしょう。

そして、被害者に対して謝罪や示談交渉を行うのであれば、対応が遅れないように特に注意する必要があります。

なぜなら、謝罪や示談交渉が速やかに完了するとは限らず、ある程度の時間を要するケースもあるからです。

弁護人から検察庁へ示談交渉中であることを伝えているにもかかわらず、交渉結果を無視して処分が下されてしまうということは無いですが、余裕をもって対応を開始するのが望ましいです。

また、対応が遅れれば、被害者側から「何故こんなにも謝罪や示談に関する申し出が遅れたのか」という疑問を抱かれてしまうこともあります。

やってしまったことについては深く反省し、速やかに謝罪等の必要な対応をしていくことが刑事事件では重要になるのです。

ただ、刑事事件では、被害者側の意向として、加害者とは直接連絡を取りたくないというケースがほとんどです。

したがって、弁護人を通じて謝罪文の送付や示談交渉を行うこととなります。

また、当然ながら、弁護人は随時、警察署や検察庁とのやりとりにも対応します。

当事務所では、刑事事件・少年事件について、捜査を受けている本人やそのご家族からのご相談を初回無料で承っております(夜間や土日祝のご相談は30分あたり5000円(税別)の相談料が発生しますが、相談の結果、正式にご依頼頂いた場合は相談料無料となります)。

在宅捜査を受けているけれども、しっかり対応したいという方は、まずは当事務所の弁護士へご相談ください。