クレジットカードの未払い分も「債務」の一つ
債務整理とは、弁護士等に依頼して自分が負っている債務を整理してもらうことですが、この「債務」とは、必ずしも消費者金融などからの借金のことだけに限りません。
例えば、クレジットカードの未払い分や滞納家賃、親族や知人からの借り入れなど、「債務」には、誰かに対して支払わなければならない義務が広く含まれます。
したがって、債務整理を行う場合には、クレジットカードのリボ払いも対象とすることになります。
債務整理の方法には、任意整理、個人再生、自己破産の大きく分けて3種類がありますが、クレジットカードのリボ払いも債務整理の対象になることを前提に、弁護士は方針を検討します。
リボ払いには高額な手数料がかかることが多い
クレジットカードのリボ払いにはどのくらいの手数料がかかっているか、ご存知でしょうか。
各クレジットカードによりますが、おおよそ年率15%程度の手数料が発生することが多いように思われます。
そうすると、仮に合計100万円のリボ払いの利用がある場合、年間15万円を支払ったとしても、すべて手数料に充当され、元金残額は1円も減らないことになります。
リボ払いの特徴として、毎月の支払い額が一定であることがメリットとして強調されることがありますが、このような高額の手数料がかかってしまうことを見落としてはいけません。
毎月の支払い額が一定であるとしても、いつまで経っても支払いが終わらないという事態になりかねません。
返済のために借り入れる「自転車操業状態」になっていませんか?
クレジットカードのリボ払いの支払いが厳しいからカードローンで借り入れをするというサイクルになっている場合、いわゆる「自転車操業状態」であり、非常事態です。
また、クレジットカードの限度額に達したため、新しく作ったクレジットカードを使って買い物の支払いをするという場合も、実際上、自転車操業状態に陥っているといえます。
このような状態に陥れば、手数料や利息で負債の残高は膨れ上がり、自力で完済することは極めて困難となるでしょう。
前述のとおり、クレジットカードのリボ払いも債務整理の対象になりえます。
したがって、早急に弁護士に相談し、債務整理を検討すべきです。
弁護士への相談が遅れれば、債務整理の選択肢が狭まるなど、状況がより悪化する恐れがあります。