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法律コラム

遠方に住む相続人がいる場合の遺産分割はどうすれば良い?

2023年02月02日

他の相続人が遠方にいるため協議が進まない場合

遺産分割の話し合いを行うときに、他の相続人が遠方に住んでいるということがあります。

北海道の相続について見れば、北海道は広いため、北海道内であっても各相続人が互いにかなり遠方であるということがしばしば起こります。

そして、複数の相続人が北海道外に住んでいるということも珍しくありません。

また、相続人同士が普段から連絡を取り合う関係性であれば、遠方であっても遺産分割協議を比較的しやすいかもしれませんが、遠方の上、疎遠な関係性であれば、協議が難航する可能性はかなり高くなります。

さらには、そもそも他の相続人と連絡が取れない、行方も分からないというケースもあります。

亡くなった被相続人が遠方で遺産の内容もよく分からない場合

亡くなった被相続人が遠方に住んでおり、遺産の内容すら自分にはよく分からないということもしばしばあります。

その場合、他の相続人と遺産分割の協議をする前に、場合によっては遺産の内容の調査をする必要も生じます。

また、相続の手続きをするには被相続人の戸籍を遡って収集する必要がありますが、戸籍の請求先は本籍地の役所となるため、本籍地が遠方であれば遠方の役所とのやりとりが必要となります。

さらに、相続人の一部が被相続人の近くに住んでおり、自らの寄与度を主張する場合や、生前や生後の被相続人の財産管理状況などに疑義が生じた場合、これらの点も相続争いの火種となるかもしれません。

遺産分割協議を放置すれば事態はより複雑になってしまう

以上のように、遠方であることが一つの要因となって遺産分割協議が難航するケースがあります。

しかしながら、遺産分割協議が放置されれば、相続人の一部が死亡して更なる相続が発生したり、相続人の一部が認知症になって協議ができなくなったりするなど、事態がより複雑になる恐れがあります。

したがって、遠方であっても遺産分割協議を放置するのではなく、解決に向けた手続きを進めるのが望ましいでしょう。

とはいえ、当事者間ではとても解決できないというケースも考えられます。

そのようなケースでは、専門家へ依頼することを検討するべきでしょう。

例えば、司法書士へ遺産分割協議書の書類作成を依頼するという方もいらっしゃいますが、書類作成だけでなく、代理人として全ての手続きを任せることができるのは弁護士だけです。

したがって、書類作成だけでなく、他の相続人との交渉窓口なども含め、全面的に専門家へ任せたいということであれば、依頼先は弁護士になります。

また、裁判所での調停や審判などの手続きをする場合も、代理人を任せられるのは弁護士だけであるため、やはり依頼者先は弁護士になります。

当事務所では相続に関する初回無料相談(営業時間外での相談など、無料対象外のケースもあります。)を実施していますので、まずは当事務所までお気軽にお問い合わせください。