離婚問題・交通事故・企業法務(顧問契約等)に強い、札幌とくみつ法律事務所


企業法務の法律コラム

顧問弁護士の活用法と費用の目安

2019年07月02日

中小企業にとって顧問弁護士はなぜ必要か

北海道や札幌の中小企業において、顧問弁護士を抱えている企業というのはまだ少ないかもしれません。

「税理士や社会保険労務士については専属の顧問がいるけれども、顧問弁護士はいない」とおっしゃる経営者は珍しくありません。

しかしながら、顧問弁護士がいなければ、中小企業は以下のようなリスクを抱えることになります。

・法的トラブルに遭遇したとき、スムーズに弁護士に相談することができない

・ちょっとしたことを弁護士に確認するにもいちいち手間を要する

・継続的に専属の弁護士に相談することができない

・急ぎの案件であっても優先対応してもらえない

・自社に顧問弁護士がいることを対外的に示すことができない

法的トラブルや法的問題に直面したとき、専属の弁護士がいなければ、企業は本来の業務に大きな支障をきたすことになりかねません。

自社の顧問弁護士がいれば、スムーズに弁護士に対して問題の解決を任せることができます。

また、顧問弁護士が存在することを対外的にも示すことにより、企業への信頼度を高めることもできます。

中小企業が法的トラブルや法律問題に囚われることなく、安心して本来の業務を遂行するためには、自社の顧問として頼ることのできる弁護士が必要となるのです。

 

顧問弁護士の具体的な活用法

それでは、具体的には顧問弁護士をどのように活用すればよいでしょうか。

一般的に、以下のような顧問弁護士の活用の仕方が考えられます。

・顧問弁護士がいることを対外的に示し、自社への信頼度を高める

・ちょっと確認したい法的な問題を顧問弁護士に電話やメールで質問する

・弁護士に定期的に自社へ訪問してもらい、相談に乗ってもらう

・法的トラブルが生じた時に顧問弁護士に優先対応してもらう

・裁判などの紛争対応費用を割引価格で顧問弁護士に対応してもらう

・福利厚生の一環として従業員の相談も対応してもらう

これらのような顧問弁護士の活用法が考えられます。

また、当事務所では、昨今問題となっている、中小企業の事業承継に関するご相談についても、顧問先企業様へのサービスを行なっております。

 

活用法に応じた顧問弁護士の費用の目安

それでは、顧問弁護士の費用は月々どのくらいかかるのでしょうか。

これは法律事務所や弁護士によって様々ですが、おおよそ月額3万円〜10万円程度というのが相場と思われます。

もっとも、「顧問弁護士に毎月10万円を支払っているけれども、特に顧問弁護士を活用できていない。」という中小企業も多いように思われます。

そこで、当事務所では、顧問弁護士をどのように活用するかという活用方法に応じて、月額1万円からの顧問弁護士サービスをご用意しております。

当事務所の顧問弁護士サービスでは、月額1万円、月額3万円、月額5万円の3プランをご用意していますが、それぞれの活用方法のイメージは概ね以下のとおりです(なお、価格はいずれも税別表示です)。

 

【月額1万円プラン】

・弁護士に相談したいことは滅多に無いが、対外的に顧問弁護士と契約していることを示したい。

・弁護士に相談したいことが時折生じるが、少し相談するだけで解決することがほとんどである。

・法的文書や契約書を作成しなければならないことが稀に生じる。

・法的トラブルに遭遇する可能性は低いが、念のため、顧問弁護士に頼れる環境を用意しておきたい。

 

【月額3万円プラン】

・弁護士に相談したいことが時折生じる。

・法的文書や契約書を作成しなければならないことが時折生じる。

・顧問弁護士に自社に訪問してもらいたい時がある。

・自社の従業員やその家族の相談にも乗ってもらいたい。

・社内セミナーや講演を顧問弁護士に依頼したい。

・事業承継について継続的に相談に乗ってもらいたい。

 

【月額5万円プラン】

・弁護士に相談したいことが定期的に生じる。

・法的文書や契約書を作成しなければならないことが定期的に生じる。

・顧問弁護士に自社に定期的に訪問してもらいたい。

・自社の従業員やその家族の相談にも乗ってもらいたい。

・社内セミナーや講演を顧問弁護士に定期的に依頼したい。

・事業承継について継続的に相談に乗ってもらいたい。

 

以上のとおり、それぞれの企業のニーズに応じたプランを設定させて頂くことが可能ですので、ご興味を持たれた経営者の皆様は、どうぞお気軽に当事務所までお問い合わせください。

なお、当事務所では、札幌はもちろんのこと、函館や釧路、帯広、北見などの北海道内各地の企業との間で顧問契約を締結しておりますので、札幌以外の企業様もぜひご検討ください。


事業承継〜会社の将来のこと、考えていますか?〜

2018年09月28日

 

中小企業の「大廃業時代」がやって来た

皆様ご承知のとおり、日本の企業のうち、99.7%が中小企業です。

従業者数を見ても、中小企業の従業者が約7割を占めます。

中小企業は日本の経済や雇用、生活を支えている存在なのです。

そのような中小企業が今、「大廃業時代」を迎えようとしていることを皆様はご存知でしょうか?

廃業ラッシュが訪れると言われている大きな要因の一つは、経営者の高齢化にあります。

1995年頃には40代後半の経営者が最も多かったという調査結果がありますが、2015年には66歳前後の経営者が最も多くなっています。

最近の中小企業経営者の平均年齢も62歳前後という数値になっており、今後もさらに高齢化が進む見込みです。

経営者の平均引退年齢は70歳前後と言われているため、今後10年近くの間に大量の経営者が引退し、「大廃業時代」が訪れると危惧されています。

2015年には、現状を放置すれば、2025年頃までの10年間で、約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われるという推測もなされました。

このような中小企業の大廃業を回避するため、昨今注目されているのが「事業承継」です。

「事業承継」とは、会社を親族や従業員に引き継ぐことや、M&Aなどの方法で他企業へ引き継ぐことにより、事業の全部又は一部を他者へ引き継ぐことをいいます。

適切な事業承継を行うことにより、その中小企業が持っている技術やノウハウ、人材、資産などを失わせることなく、次世代においても活かすことができます。

 

 

事業承継は経営者だけの問題ではない

事業承継は、経営者だけが考えればいい問題ではありません。

事業を引き継ぐ後継者も、どのように事業を引き継ぐのか、当然ながら考える必要があります。

事業承継完了後は、現経営者ではなく、後継者が事業を継続していくわけですから、むしろ後継者こそ事業承継の内容に関心を持つべきとも言えるでしょう。

前述のとおり、中小企業の大廃業によって多くの雇用が失われるわけですので、従業員にとっても大きな問題です。

長年勤めてきた会社が廃業になり、仕事を失うことになってしまうのです。

仮に、他の会社で働けるようになったとしても、それまで培ってきた仕事の技術やノウハウを活かせないかもしれません。

取引先の企業にとっても他人事ではありません。

大口顧客であった企業が廃業になれば、大きな痛手となります。

このように、中小企業の廃業は、様々な人々に大きな影響を及ぼします。

 

事業承継は時間をかけて準備を進めることが鍵

事業承継の方法は大きく分けて、①親族への承継②親族外の従業員等への承継③他企業への売却(M&A)の3つがあります。

いずれの方法をとる場合であっても共通して言えるのは、時間をかけて準備を進めることが重要であるという点です。

イメージとしては、経営者の方は50歳を超えたら事業承継のことを考え始め、60歳前後には具体的な準備を開始するのが望ましいです。

早い時期から準備をしなければならない理由はいくつかありますが、まず、方針の検討に時間がかかるということが挙げられます。

経営者の意向に沿って方針を決めればよいと思われるかもしれませんが、法律の面や税金の面からすると、その方針は間違ったものかもしれません。

したがって、専門家に相談しながら、時間をかけて方針を検討する必要があります。

また、方針を決定しても、その後事情が変わり、方針を変えなければならない可能性もあります。

例えば、長男に会社を継がせようと思い、当初は長男もその気になっていたものの、その後、些細なことから親子喧嘩になり、長男が会社を継がないと言い出せば、計画は頓挫します。

計画を再び練り直すということになれば、時間がさらにかかることになります。

さらに、事業承継の手続きを完了した後も、時間をかけて引き継ぎ業務を行わなければならないこともあります。

例えば、これまで別の業界で働いていた子を後継者とする場合、子を代表取締役などとする手続きを完了したとしても、その日から子に会社の経営を全面的に任せることができるでしょうか?

手続きを完了させれば全て終了というのではなく、親が見守りながら引き継ぎを行う時間が必要でしょう。

このように、事業承継の円滑な実行には、じっくりと時間をかけることが必要になります。

そのため、早い時期から会社の将来のことを考え始め、実際に準備を進めることが重要になるのです。

 

 

まずは現状と自分の意向を整理することが出発点

それでは、事業承継の準備をすると言っても何から始めればいいのでしょうか。

まずは現状を把握した上で、自分の意向を整理することが出発点といえます。

現状の把握というのは会社の経営状況だけを把握すれば良いのではなく、株主や関係者、後継者候補の把握、さらには、経営者個人の資産や相続人となる予定の人物の把握も含まれます。

これらを把握した上で、経営者である自分がどのような希望を持っているのか、改めて整理することが大切です。

希望の方針は一つでなければならないわけではなく、複数の方針を考えておくのも良いです。

なお、中小企業庁のホームページなどでは、現状や意向の把握に役立つチェックリストが掲載されていますので、これらの整理の際には活用すると良いでしょう。

会社の経営状況などによっては、事業承継を行うのではなく、廃業を選択するのが適切という結論に達することもあるかもしれません。

大切なのは結論ではなく、専門家等に相談しながら時間をかけてしっかりと検討し、準備をすることです。

しっかりと対策をすることが、経営者自身のためになるばかりでなく、会社の従業員、経営者の家族、取引先、さらには日本社会のためになるのです。

当事務所では、企業の事業承継に関するご相談を承っております。

事業承継全般のこと、事業承継に関連する株式や相続の問題のことなど、お気軽に当事務所までお問い合わせください。

 


解雇の種類とポイント

2016年08月07日

解雇の種類とポイント

従業員に度重なる勤務態度の不良などがあった場合、経営者としては解雇も視野に入れる場合があると思います。

しかし、解雇にも幾つか種類があります。

また、解雇の手続きは一般的に考えられているほど容易なものではありません。

解雇手続きの種類と、経営者の方が注意すべきポイントをご説明します。

 

普通解雇

通常「解雇」という場合、普通解雇を指します。

解雇理由としては、従業員の能力不足や勤務態度の不良を理由とするものが多いです。

普通解雇が無効とならないためには、「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であること」が必要です。

しかし、この要件は、かなりハードルが高いです。

かなりの能力不足、かなりの勤務態度不良があったとしても、いきなり解雇手続をとれば、無効となるおそれが非常に大きいです。

指導や注意などを経ずに、即解雇をとっている場合、解雇無効を主張される可能性が非常に高くなります。

大事なのは、段階を踏むことです。

具体的には、注意・指導を繰り返して改善の機会を与えたり、場合によっては配置転換を行って他の仕事で活躍する機会を与えるなどした上で、それでも改善されない場合に初めて、解雇という最終手段をとる、という手順を踏むことです。

 

整理解雇

整理解雇も普通解雇の一種ですが、会社の経営上の理由によるものをいいます。

会社の業績悪化による人員削減などが典型的なものです。

人員削減の必要性、解雇回避努力義務、解雇対象者選定の合理性、協議等の解雇手続の妥当性が「整理解雇の4要件」と呼ばれるものであり、この4要件を基準に、整理解雇が有効なものか否かが判断されます。

人員を減らす必要があるかどうか、解雇を避ける努力をしたかどうか、解雇の対象者を不合理な理由で選んでいないかどうか、従業員への説明や協議など、解雇にあたって妥当な手続きをとったかどうか。この4点がチェックされます。

もっとも、4要件といっても、4つそれぞれの有る無しをチェックするのではなく、それぞれがどの程度満たされているかを考慮した上で、総合的に判断します。

4つのうち1つでも欠けていたら整理解雇は無効というわけではなく、他の3つの要件を十分に満たしていれば整理解雇が有効になる可能性があるということになります。

ただし、1つが完全に欠けている場合、いくら他の3つの要件が十分に満たされていたとしても、整理解雇は無効と判断されてしまう可能性が高いでしょう。

したがって、4要件全てを満たすように留意することがやはり望ましいです。

 

懲戒解雇

まず、懲戒解雇は就業規則に根拠となる規定を設けておく必要があります。

これは、減給処分などの他の懲戒処分についても同様です。

また、就業規則に規定を設けておくだけではなく、その内容を従業員に周知しておかなければなりません。

なお、懲戒解雇とする場合、退職金も不支給とすることが多いですが、退職金不支給についてもあらかじめ就業規則に定めておく必要があります。

次に、普通解雇同様、懲戒解雇が相当であるということが必要ですが、普通解雇以上にハードルが高くなります。

普通解雇でもかなりハードルが高いので、それ以上にハードルが高い懲戒解雇は、よっぽどの事情が無い限り、懲戒解雇することは困難ということになります。

想定されるのは、業務上横領や社内での傷害行為などの犯罪行為です。 これに対し、明確な職務命令違反があったとしても、事情によっては懲戒解雇ができない可能性があります。

 


顧問弁護士のメリット

2016年05月28日

弁護士と顧問契約を締結するメリット

契約トラブルや債権回収、不動産問題,労働問題,事業承継など,企業の経営には常に法的問題発生のリスクがあります。

特に法的トラブルが発生していない場合であっても,契約書の取り交わしなど,弁護士の法的サポートを必要とする業務は常時発生しています。

顧問弁護士の役割はどのような点にあるのか、以下、簡単に説明したいと思います。

 

 継続的に企業の事情を弁護士に知ってもらえること

通常,弁護士と関わることは法的トラブルが発生した場合のみですので,弁護士はそこで初めて企業の話を聞くことになります。

しかし,顧問弁護士は,普段からその企業から相談を受けていますので,企業の抱える事情をスムーズに把握することが可能です。

 

 法的トラブルに対する事前の予防ができること

顧問弁護士がいない場合,特に法的トラブルも発生していない段階で,弁護士に相談に行くということはあまり無いと思います。

しかしながら,弁護士との間で顧問契約を締結している場合,些細な点であっても定期的に事前に弁護士に相談することが可能になり,紛争の発生を事前に予防することができます。

そして,法的トラブルが発生した際に負担することとなる費用や時間,手間は,一般の方が想像する以上に甚大なものです。

したがって,紛争の事前予防は,企業にとって多大な利益をもたらすことになるのです。

 

 法的トラブルに対する事後的な解決にもスムーズに対応依頼ができること

法的トラブルが発生した際,トラブル発生後に弁護士を探し始めていたのでは手遅れになることもあります。

信頼できる顧問の弁護士がいれば,事前の相談のみならず,いざ法的トラブルが発生した際にも,即座にその弁護士に対応を依頼することが可能となります。

初期段階から弁護士による対応を行えば,紛争の拡大を防ぐことのできる可能性は格段に高まります。

 

 弁護士費用について一定程度の特典を得られる場合があること

弁護士と顧問契約を締結すれば,確かに月額などのランニングコストが発生することになりますが,他方で,相談費用や案件対応費用などについて一定程度の特典を得られることがあります。

 

 顧問弁護士がついていることを外部に表示できること

顧問弁護士がついていることを自社ホームページに掲載するなど,外部に表示することが可能となります。

顧問弁護士がいることは,「法的な面をきちんとしている。」などの印象を外部に与えることができ,取引先などの信頼を高める効果が得られるでしょう。